新たな相棒
6×9インチコアキシャル2ウェイスピーカー
マニアックな話なので、噛み砕いて分かりやすく、、、
したところで呪文みたいなものだからね
好きにほざくか
18歳の時にジャケ買いしたCD
音飛びしたら再購入を繰り返し今に至る
音楽は1回目より10回目、
10回目より100回目が良く聴こえるものだ
大抵の事は暴力で解決出来ると確信し、
ドラマで生意気な女が殴られているシーンを見て「いいぞ、それが一番だ」
と言っていた父親の、唯一の教え
そんな聴き込みライフの新しい相棒が写真の楕円ちゃん
3連休を利用して箱を工作
ギコギコ… と
楕円ちゃんは二十歳の時に出会い、
一目惚れというより、
なんかすげー気になる、、
で、買っておいた、
本命ではなく愛人的スピーカー
本命よりも好きだったりしてね
いつか使いたいと囲っといた
理論上、
楕円のスピーカーは正円のスピーカーに劣る
けど、
名器が多い
愛人だけに?
やめとけ
スピーカーというのはコーンの面積と低音の出方が比例する
そして、
低音は家建築で言う基礎の部分を担う
低音がしっかり出ているスピーカーは、中高音も安定して出る
音を積み上げやすいなんて言う
あぁ、しゃらくせえ
幅が取れなくても、
楕円にする事でコーンの面積を確保出来るのが楕円のメリット
円のスピーカーと比べ、
音が均等に広がらない、
剛性の高いコーンが作れないという弱点もある
が、
我が愛人に弱点はない
セッティング能力さえあれば だけど
マニュアル式のカメラの様に、
音のピント合わせだったり、
ポートレートの様にその他をその他として表現したり、
それらをアナログ的にやっていく
世間的に良器とされているBOSE等は、
これらの作業がほとんど要らず、簡単にそこそこ鳴る
どこにでもある所以ね
このスピーカー、
低音が出やすい長所を最大限に活かし、
ドンシャリ傾向の音創りとなっている
ドンシャリってバカちょんみたいに揶揄的な表現でも使われる
オーディオ界では
周波数特性を波形にした際、綺麗なフラット程良しとされる
優等生は好まれる
しかしながらこのメーカーの開発者は、
「フラットなんかにしたらまともに鳴らないからね」
という考えを持っていた
この師が生み出したスピーカー達、
ヨーロッパや日本で参加した品評会では負け知らずと記憶している
オヌマ的にも、
波形より位相を重視する考えだからドンシャリは個性と受け取っていた
奇跡のジュラルミンボイスコイル採用
音の良さが立証されながら、故障の多さから使われなくなったジュラルミンボイスコイル
JBLが最も果敢にトライするも80年代には断念
師の会社では、
日本の町工場で作られた物を採用し見事成功している
30年経った今でも元気に鳴っているし、
壊れた話も聞いた事はない
たまにパーツを買いに行っていたオーディオ屋は、
長老会議的なコーヒーブレイクが頻繁に開催されていた
これがまた、
非常に感じがよろしくない
我、選ばれし者也
感が半端ない常連爺ぃ
ちょっとしたパーツを買いに行くだけで、
あーでもないこーでもないと、
店員でもないのに接客してくる
「〇〇あたり使わないとだめだよ、自分で出来る?」
と、説法バズーカが飛んでくる
こいつら、、、
マジで目にもの見せてやろうか、、、
ある日
スピーカーの台座を欲しいという名目で持ち込んだ愛人スピーカー
目的は、試聴と称した鬼退治
一発かますか、
説教かまされるか、
二択の賭け
実は愛人はカーオーディオメーカーで、
カーオーディオ用スピーカー
しかし、
当時スピーカー先進国であったドイツにおいて、
ホームスピーカーの品評会でも手が付けられないくらいに勝ちまくってた
カーオーディオスピーカーと聞き、
訝しげに線を引く長老達
と言うのも、
ホーム用とカー用ではカーが圧倒的下に見られる現状がある
お送りしましたのはこちら
流していると
一人の長老が興奮気味に話しかけて来た
「 йΘЩξΨΠ¶й ??」
出てる、出てる、
ナメック語が出てますよ
直訳すると、
これ本当に車用?
ドンシャリだけど凄い聴きやすいし、
とにかく音が良い
ネットワークは?
ピーク補正は?
おい、ジジイ、
何を勝手に喋ってんだよ?
と、言ったかどうかは置いといて、
以下の回答をした
「ネットワークはツィーターにCを一個のみですね
音楽性を損なわないようになるべく素子は使わなくて済むようにと、このウーファーとツィーターは組み合す前提で設計しています
開発段階で出ていたピークは、ガラス等への反射で出る帯域でした
それらは素子を使わずに素材のコンビネーションで補正目的の調整をしてあります」
嘘だろう?
そこまでやってるスピーカーがあるのか、、、
君はなんでそこまで知っているの?
「このエンジニアの下で勉強していたので」
勝った、、、
しかし勝利とは時に虚しいもの
なにをムキになってるんだと
かと言ってあいつら放置していても世の中の為にならん
さて、
愛人が本命に躍り出た経緯
先に出たCD
ネット上でレビュー
それに対しご本人が返事をくれた
そんなやり取りからその音楽家への提言
死ぬ迄に使い切れない程スピーカーがあるんです
自分は名品と思っていて、思い入れもあるスピーカー
奴らの里親になってくれませんか?
サイズが合えば興味はあります
とお返事
その音楽家の持つ音楽感、イメージとこいつが合致した
こいつが本命だったのかって?
本命は決められないんすよね~
みんな好きなんですもの
さて、
改めて愛人の味見
やっぱ名器だわ~