日本人はみんな英語が話せる。そう言ったのは日本に来た自分の友人です。大会等で日本に来た際に、会場で日本人に英語で話しかけても、大半の人がある程度答えてくれるとの事。確かに外人がRBに来ても、なんだかんだで皆対応しています。
「日本人は義務教育から英語を取り入れているのに話せない」と言われていますが、実はその甲斐有って意外と対応は出来ています。勿論、専攻して勉強している人と、義務教育だからやっているでは雲泥の差がありますが、その義務教育で習った単語だけでなんとかなるものです。ちょっとしたやり取りしかできない事を「話せない」と言うか、「話せる」と言ってしまうかは国民性もあります。
自分は割りと長い時間ハワイに居ましたが、ほぼ話せません。勉強をしていないからです。中学時代に英語の授業は有りましたが、大文字の後に小文字が出て来た時点で興味が無くなり、中学校卒業してからは働いていたので勉強には縁のない人生を送って来ました。
日本人に足りないのは実践です。日本人は単語を良く知っているので、外人慣れすれば最低限の日常会話は出来ると思います。実践で文化の違いを理解すれば交流は簡単に出来ます。人の話をしっかり聞こうとする日本流を持ち込むと、自分が話す機会は中々回って来ませんので、マシンガントークを遮る、聞き流すテクニックが必要です。
初めてのアメリカ旅行でファストフードへ行った時、ハンバーガー待ちをしている自分のトレーに片肘をついている事に気づかず、友人と話し込んでいる白人が居ました。「オイ」と、数回言いました。しかし一切振り返りもしないので、「ヘイ」と言ってみたところ、その白人はすぐに振り返り、ソーリーと言って退きました。国は違えど「オイ」で気付くと思ってましたが、まるで通用しない。この時自分は外人に英語で意思を伝える事が出来たと感動したものです。
日本は世界的にも最も言葉や文が複雑な国です。言文一致である他国の文章が話している様に書き記していくのに対し、日本は文になると丁寧に読み手の事を最優先に書きます。
日本の漢字には中国の漢字と違い音読みや訓読みがあります。人名に関しては音読みしておけば失礼にならにという一線はあれど、漢字を使っている台湾、中国や朝鮮半島の人に言わすと、前後の文章の雰囲気で音読み、訓読みを分けれる事自体が驚愕だそうです。
逆に、そのような多角的に見る習慣が身についている日本人が英語を学ぶ時は、他国の人よりも馴染むのに少し時間が掛かる様なんですが、しっかり話せる様になった日本人の英語は細かく、深い表現が出来ているそうです。
昔幕張で行われたオーディオショーに参加した時、大手メーカーの営業のAさんが英語で外国人と喋り倒していました。それを見て「すげぇ…」と驚き、後日Aさんの会社の人に会った時に「Aさん英語ペラペラで凄いですね」と言うと、「あの人日本語おかしいけどね」と、あっさり返されました。
ハワイで日本語がめちゃくちゃ上手い現地の外人に「君の日本語は発音も丁寧さも完璧だから、どんな仕事の通訳でも完璧に出来るよ」と言ったところ、日本人女性の前では英語の方がモテるから、僕は余り日本語は話したくないんだよ」と言ってました。
色んな人が居る。そんな話です。